がんばらない宣言 /増田寛也(元・岩手県知事/現・日本郵政取締役兼代表執行役社長)

がんばらない宣言

/増田寛也(元・岩手県知事/現・日本郵政取締役兼代表執行役社長)

 

はじめに

こんにちは。影谷です。

今、巷ではかんぽ生命保険の不正販売問題が話題です。

その危機真っ只中で代表取締役に就任された増田寛也氏の「キャッチコピー」についてのビジネス思考力をお伝えします。

社長就任のニュースを拝見したときに、「増田さんならこの地に落ちた郵政を復活させるだろう」と思いました。

「創立以来、最大の危機と受け止めている」の見解を述べられたとき、その覚悟と決意の信念を察しました。

私は10数年前に増田さんとは仕事の関係で数度ご挨拶したことがありました。

当時の役職は「岩手県知事」。

元官僚とは思えない斬新な政策や人柄に触れ、気骨に溢れた方だったという印象です。

岩手県といえば先日の記事でも掲載いたしましたが、「宮沢賢治」でしょうか。

増田さんも宮沢賢治の大ファンでした。

そして、彼もまた「宮沢賢治ワールドを思考力とした行動をとる方でした。

詳しくは過去記事をご覧ください。

また岩手にはほかにも良いところがたくさんあります。

影谷は東北の伝統芸能が大好きです。日本文化の礎を感じるからです。

東北は日本人でよかったと感じることができる「こころの故郷」という気がします。

 

記事の信頼性

 

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。

現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。

特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。

増田寛也

増田 寛也(ますだひろや)。日本の政治家、元建設官僚。 東京大学公共政策大学院客員教授。都留文科大学特任教授。 岩手県知事、新しい日本をつくる国民会議副代表、総務大臣、内閣府特命担当大臣、内閣官房参与、野村総合研究所顧問、日本創成会議座長、東京電力社外取締役などを歴任し、現在は日本郵政取締役兼代表執行役社長。

増田さんとお会いしたのは岩県知事時代。

岩手県はその当時「がんばらない宣言」というたいへんユニークなキャッチコピーを打ち出していました。

作家の椎名誠さんの写真入りで全国へ大々的に発表すると、とても大きな話題を生みました。とても好印象だったそうです。

しかし、そのプラス的思考のほとんど「県外」の方々ばかり。

そして岩手県内の評判はというと、「がんばらないと知事がそういうことを言うのは何事か」、「大変不見識だ」、「いつがんばらないという言葉を県民が使うことを許したのか」と言われたそうです。

それも大変なお怒りのお声の数々。

しかし私はこのお話を聞いた時、「がんばらない人なんていない。ましては知事たる人がそんなわけない」と思っていました。

私は努力をし、自分で汗をかくから自己実現をするのだと常々思っています。そこは人間の一番大事な価値観のところだと思うのです。

増田さんにその真意を聞くとやはり、「今までよく頑張れ、頑張れと言っていたその頑張る方向を、ベクトルの方向を頑張りませんということで否定したということ」という深い意味が返ってきました。

その真意は「20 世紀の大量生産・大量消費、大量廃棄しているような効率優先・貨幣経済一辺 倒のような、そういう方向性として頑張れ、頑張れと言ってきたことを否定をした言葉として使っているのです。」ということ。

「私達が行っているは行政の仕事というのは、これまでのように右へ倣えをして他の自治体と同じようにやっていた。それは絶対的象徴である『東京』と同じ方向を向いているということ。これはつまり言い換えれば金太郎飴みたいなまちづくりだったということです。 私達はそのこれまでの方針を見直し、何でもがむしゃらに頑張る方針から、それぞれの得意分野を見直した方針へ転換しました。なんでもそうですが、その地域のカラー、個人のカラーというのは同じではダメ。差異化しないとこれからの地方行政は成り立ちませんから。その心意気を表す言葉として『がんばらない宣言岩手』。を打ち出しました。」

キャッチコピーの差異化戦略

岩手県の改革というスケールが大きすぎる話では、なかなか個人のイメージに置き換えることがしづらいですよね。

でも、金太郎飴のような横並びの戦略ではなく、自分らしさを打ち出すためのキャッチコピーという意味であれば、岩手の特色を生かした戦略方針からも大いに学ぶことができます。

 

岩手県のキャッチコピーから消費者がイメージするカラーと戦略はこちら。

がんばらない岩手
「スローフード」「スローライフ」

 

このイメージがぴったりでしょう。

今でこそ他の自治体もこのイメージで居住者獲得に乗り出していますが、この当時、ここまで明確なイメージ戦略を打ち出したのは岩手だけだったと思います。

以前、差異化戦略からのブランド戦略は、過去の記事「豊岡市・中貝市長」を取り上げた記事でも記載したとおりますが、まさに同じ考え方であると思います。

 

私たちも仕事をする上で、信念を持つことは重要です。

そしてその信念を消費者や顧客が自発的にイメージしてくれる(連想してくれる)「キャッチコピー」の存在はかかせません。

 

たとえば店の名前、事業の名前、商品の名前。

小林製薬の商品はその顕著たるものでしょう。

小林製薬のキャッチコピー
「あったらいいなをカタチにする」

だれにでもわかりやすい商品名
「糸ようじ」、「熱さまシート」、「トイレその後に」、「消臭元」、「アイボン」、「のどぬ~る」、「ケシミン」、「ナイシトール」、「オシリア軟膏」、「サカムケア」

 

商品名を聞くだけで、どのように使うものかわかりますよね(笑)。

これは15秒というCMで限られた時間にどれだけ、自分たちの商品の信念を伝えられるかということを考え抜いた結果の商品ブランド戦略。

小林製薬の広報担当者さんは

「当社が開発・販売をしている製品は、それまで市場になかったニッチな製品がほとんど。お客様ですら気づいていない“あったらいいな”をカタチにしてご提案できるよう努めています。そのため、わかりやすくないと、どんな製品か伝わらず、お客様の目にも止めていただけません。ですから、当社のテレビCMはわかりやすいことが第一。それだけでなく、ネーミング、パッケージ、新聞広告などもすべてわかりやすいことにこだわっています」

と言われています。

どれだけ良い商品でも実際に手にとってもらえないと伝わないのなら、商品名で目を引くこともとても大切だと思いますよね。

岩手県のキャッチコピーもまた、その戦略の一つだったのです。

実際に「岩手県に行ってみたくなった!」「岩手の良さがまたわかりました」という、内外からのお客様の声が増えたそうです。

その後、多大な被害を生んだ災害・東日本大震災で「がんばろう!岩手」へと復興に乗り出すこととなりましたが、増田知事の功績はとても大きかったと思います。

 

地に落ちた「かんぽ生命問題」。

増田新社長にはそのイメージを挽回してくれるような新たなキャッチコピーを打ち出して欲しいと個人的に感じております。

 

あなたも信念を反映した「キャッチコピー」や「ネーミング」について考えてみてはいかがでしょうか?

 

「黄金の知恵袋」

本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。

 

ABOUTこの記事をかいた人

影谷(かげたに)

執筆者【経歴】関西出身 ▶︎年商2億円の事務所経営経験(芸能関係/10年) ▶︎国内ポピュラーコンサート・イベント運営企画 業務に携わっています▶︎ Blog「黄金の知恵袋」 (最高月3万PV )運営 ▶︎ 元・超あがり症 ▶︎ ビジネスに関する税対策や経営実務が得意です ▶︎伝えたいこと:自分がビジネスマンとしてレベルアップしたときに経験した知恵と面倒な経営実務や財務処理、税の対策を中心に「経営で頑張る人」に悩みとその解決策をお伝えしています。▶︎メッセージ:このブログのビジネステクニックや思考力を実践して一流のビジネスパーソンを目指してください!