芸能関係の裏方で働く方法

はじめに
こんにちは。影谷(かげたに)です。
私の仕事はざっくり言うと、日本国内アーティストや海外アーティストを招聘してコンサートを開催したり、お笑い・演劇・芝居などの舞台に関するイベントを取り仕切る仕事をしています。
ニーズのあるイベントを開催し、お客さんが購入してくれたチケットや入場券をもとに事業を行うというもので、一昔前で言えば興行主というものです。
これでもその仕事を20年近くやってますので芸能業界の端くれに一応います。
時々、大学を卒業して就職しようとしている就活生さんや社会人2〜3年目のフレッシャーズが転職を考えだした時などに「影谷さんのように芸能関係の裏方で働くにはどうしたら良いのでしょうか?」という相談を受けることがあります。
そんな時私は「まぁまぁ、こんな因果な商売すると良い大学を出してくれた親御さんが泣くよ」とたしなめていくのですが、好きこそものの上手なれで成功し、大成する人も結構います。
華やかに見える芸能関係ですが、強い光には濃い影がさすもの。決して楽な業界ではありません。
正直言って「超ブラック」です。
それでも芸能関係で頑張ってみたい!という方に向けて本日の記事を紹介したいと思います。
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
芸能関係という仕事
芸能関係とひとくくりにしてもその内容は千差万別です。
テレビ業界、舞台業界、映像業界、書籍業界、イベント業界・・・。
そしてその業界の中でもさらに細かくジャンルが分かれていきます。
自分がどの業界のどのジャンルで働きたいかということをまず絞るところからスタートするのが良いでしょう。
たとえばお笑いが好きだったらテレビ業界のお笑い番組制作に携わる仕事に絞るとか、音楽が好きで若手ミュージシャンのライブに携わる仕事がしたいとか、アニメが好きでその映像関係の仕事に就きたいとか、クラシックが好きでオーケストラについて回りたいとか。
芸能というジャンルでもいろいろな方向性があります。
まずは自分が働きたい、活かしたいスキルを考えて裏方の仕事を選びましょう。
技術系の裏方
技術系の裏方には主に舞台(大道具・小道具等も含む)、音響、照明の3つに分かれます。
それぞれの技術スタッフは小屋付き(ホールスタッフ)、ツアースタッフなどに分かれ、大きく仕事をしたいという人はツアーについて回る全国行脚のスタッフが良いでしょう。
昔は職人がたきの世界で、わかりやすいイメージでいうと大工の世界のがちがちの縦社会でしたが今ではホワイトになってきております。
専門学校でそのルートの技術を学んだ学生さんたちが少しでも長く定着してくれるように職場環境も改善されてきたのでしょう。
見習い期間なんていうものもほとんどなく、即実践という体力勝負の業界です。
圧倒的に人手不足ですのでやる気があればすぐに大きな世界へ飛び込めます。
余談ではありますが私の知り合いは安室奈美恵さんのツアースタッフとして3年ばかし出稼ぎに行き、箔をつけて戻ってまいりました。

制作系のスタッフ
このルートで職を安定させることが一番難しいでしょう。
なんといっても制作はエンターテイメントの花形。
制作系の大学、専門学校へ進んでもその業界の制作部門に潜り込むには「センス」「運」「チャンスをものにできる実力」と、根性だけではどうにもならない要素てんこ盛りです。
制作会社などに就職できれば、見習いとしてADのような下積みを重ね、チャンスをものにできれば晴れて自分で制作した企画が世に出るでしょう。
ただそこまでの道のりは険しく、圧倒的に淘汰される世界ですのでよっぽどの覚悟が必要だと思います。
テレビ業界では局付の制作陣がバブル時代の80年代かつては黄金時代を築いていたと聞いたことがありましたが、現在はほとんどが外注制作なので、名を上げたいのであればそういう会社で働くのもいいでしょう。
また現在はテレビ以外でのパフォーマンスツールも盛りだくさんなので新たなジャンルを切り開く方法を考えても良いかもしれませんね。
余談ではありますが、私も野外イベントの制作を●●●●万円で企画したことがあります。
発注元が「これまでにない企画と動員数を!」という中学生の文化祭的なノリでいうもんですから、半年間全国を走り回って制作しました。31歳で総合プロデューサーという肩書を頂戴してやった企画でしたが本当に楽しかったです。
チャンスとやる気と運があれば、年齢は関係ないということですね。もちろん過去最大の入場動員数をたたき出して、ほめてもらいました。

運営側の裏方
私、影谷が行っている仕事のほとんどがこの運営側の裏方です。
もちろん内容によっては制作も行いますが、企画を運営する仕事が最近ではほとんどです。
運営の仕事は主に、キャスティング、会場押さえ、広報販促、チケットセールス、当日運営、その他雑務・雑用もろもろ。
正直言ってしまえば「何でも屋」という表現ですかね。
キャスティングなんてのは華やかですが、そのキャスティングしたアーティストの雑用もしなくてはならないという事実。
私は以前とある大物アーティストさんに仕事を依頼した企画で、浮かれ気分でしたが公演当日・出演前に「うどん買ってこい!」と仰せつかり、一人出前をさせられたことがあります。ウーバーイーツなんてなかった時代。寒空の中、うどん鉢をもって小走りに会場に戻ったことが懐かしくも思います。
この運営側の世界に入ることは一番簡単かもしれません。
要は「根性」があればやれます。
四六時中走り回り、休みは無し(正月はカウントダウンがあるから休めない)。
大きなイベント会社に就職できて3年残れば、あっという間にベテランです。(※つまり離職率が半端ない)
以前私の記事で大手イベンターの会長さんの話を載せましたが、なんとなくこの記事から読み取ってください。
終わりに
いかがでしたか?芸能関係の仕事、特に裏方で働く方法を考えてみました。
運営に関してはもっといろんなテクニックの要素も書いてみたいと思ったのですが、それよりも「根性」だな・・・と思いなおし、ざっくりではありますがお話しした次第です。
もっと裏方の種類もありますし、私の周りでもいろんな人がいます。
また質問などあればご連絡ください。生きた情報をわかる範囲でお答えできれば幸いです。
以上、本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。