■目次
多くの経営者が仕事で「破滅」を回避するために行っている日頃からの習慣3つ
〜その1〜 現状維持を良しとしない。

はじめに
こんにちは。影谷(かげたに)です。
あなたはご自身の事業が「破滅する」ということを意識したことはありますか?
そんな、縁起でも無い!・・・という声が聞こえてきそうですが、私は実際にそのような光景を何度も見てきました。
職業柄、いろんな経営者さんとお会いする機会が多かった私ですが、華々しく輝いている成功者さんがいる反面、大変悲しいことですがその「成功」という名から離脱されていく経営者の方を何度となくお見受けしました。
私の仕事はイベント興行だったので、公演のスポンサー協賛を得るために、たくさんの企業経営者とお会いしていたのです。
昨年まではあんなに羽振りが良かったのに・・・、あんなに輝いて人生を謳歌しているように見えたのに・・・、その姿すらお見受け出来なくなって雲隠れなんてことも多々ありました。
そんな中で「萬年成功者」と「スポット成功者」の違いが何となくわかるようになってきたので、本日はその違いについてお伝えしたいと思います。
あなたが成功者として「破滅」を回避できる思考力の一助になれば幸いです。
今日は「破滅回避の習慣〜その1〜」です。
こんなお悩みを解決します。
✔本シリーズ記事の内容
✔ 経営者が破滅をしないために。3つの心得
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
「破滅回避の習慣〜その1〜」 現状維持を良しとしない
当時、私が協賛企業の獲得のために、知人からの紹介でとある経営者(以下Sさん)と面会させていただきました。
その社長Sさんの生業は「飲食業」。
居酒屋チェーンを5店舗を展開する50代の男性でした。
地鶏をメインに当時は珍しかった炭火焼き肉の自分で焼くスタイルだったと記憶しています。
当時の年商を直接お聞きしたことはありませんでしたが、その羽振りの良さは経営が好調だったことを伺い知れる様子でした。
近隣エリアの知名度は抜群で、リピート率も良かったのだと思います。リーズナブル&ファミリー層も入りやすい店舗は郊外エリアで瞬く間に広まったようでした。
しかし、この店舗は5年を待たずに閉店することとなります。
取引をさせていただいていた経営者さんも全く音信不通に。
逆に「知り合い?もしわかるなら連絡先を教えて欲しい」と見ず知らずの人から私に電話があるぐらい。
結局その経営者Sさんはそのまま行方がわからなくなりました…。
その経営者を紹介した知人(彼も経営者)は私たちに申し訳ないことをした、と謝っていただきましたが、自分たちはその経営者さんに広告という協賛をいただいていただけなので、穴埋めをすることには苦労しましたが、もっと悲惨な状況に陥っているであろうその経営者さんのことが心配でなりませんでした。
彼をご紹介してくれたその経営者さん(以後、Aさん)はその失敗をこのように分析されていました。
「あいつは現状に満足して、努力を怠った。ぽっとできた金に目がくらんで本業をないがしろにしたんだ。はっきり言うが自業自得だ。」
たしかにその雲隠れした経営者Sさんはお金にとても執着するタイプでしたが、とてもやり手で仕事もバリバリしているように見えました。
実際にリサーチ会社が調査した結果、店舗を展開するエリアでは85%以上の認知度と2回目リピート率50%を超えるよう驚異の数字を誇る店舗を運営されていたので、ハタからみれば本当に順調の経営だったと思います。
余談ではありますがリピート率の計算方法は
月間リピート率(%) = 月間リピート顧客数(人) ÷ 累計新規顧客数(人) ×100

です。
仮にその街(商圏エリア)に1000人の人がいて、300人が来店したとします。
そうすると、
月間リピート率(%)= 月間リピート顧客数(人) ÷ 累計新規顧客数(人) ×100
= 300人 ÷ 1,000人 ×100
= 30%
ということになります。
一般的にリピート率は2回目で30%とほどと言われています。
こう考えれば、この経営者Sさんの店舗展開の認知率とリピート率は、飛ぶ鳥を落とす勢いだったに違いありません。

しかしAさんはこうも分析されていました。
「彼は新興住宅地の幹線道路という立地条件で出店した。初めは目新しさや彼のアイデアで大いに繁盛し、瞬く間に店舗も複数持てるようになった。リサーチでは認知度85%、リピート率も好調だった。しかしそこからがいけない。その状態にアグラをかいてしまったのが落ち目の始まりだったと思う。」
経営に順調になったSさんは好調な経営に満足したのか、それ以降店舗の拡大や新事業、新メニューの研究・開発には手を出さなくなりました。
3年目から経営の雲行きが怪しくなり、4年目で店舗が次々に閉店。ついに5年目でSさんの行方はわからなくなってしまいました。
Aさんはこう言っていました。
「幹線道路にある飲食業ははじめは物珍しく感じていても、いずれは他店舗と混同され、その看板や店は『風景の一部』と化す。ましては彼の店舗は新興住宅地エリアであっても転勤族の多い居住エリア。数年もすれば住民が40〜50%が入れ替わる。85%の認知率を誇った彼の店は最後にどれだけ認知されていたか計測されていないが、ほとんどの人がその店を知らなくなったと思うよ。経営者は現状に決して満足してはいけない。常に高みを望む。日々更新作業。日々アップデート。現状に満足すれば破滅が必ず訪れる。」
破滅の回避方を持ち合わせていたAさんの経営は順調そのもの。店舗のブラッシュアップも怠らず、経営店舗の変化はするもののAさん自身はすこぶる好調の経営者として今もご活躍です。
またAさんは付け加えてこうもお話されていました。
「現状に満足しないのは仕事だけではない。家族のこと、プライベートのこと。君もゴルフをするだろう?スポーツやジムでのトレーニングだって健康維持のためにやるのなら意味がない。結果にこだわりを持って意識しながら行うだけで結果は自分が思っている以上に生まれてくる。何事にも現状で良いなんてないんだよ。生きている限り、常に考えて、走って、変化を楽しまなくちゃ。結果はあとから付いてくる。結果ありきの生き方をしないように君も心がけて。」
いかがでしたか?
現状に満足しない生き方。
経営者Aさんはその精神の鍛え方から本物の経営者のように感じます。
私もいつも見習わないとと感じながら仕事にプライベートに邁進しています。
「黄金の知恵袋」
本日は「多くの経営者が「破滅」を回避するために行っている日頃からの習慣3つ 〜その1〜 現状維持を良しとしない。」をお届けしました。
次回、その2へ続きます。
ご覧いただき、本当にありがとうございました。