危機管理は「君子危うきに近寄らず」で/とある経営者からの話

危機管理は「君子危うきに近寄らず」で

 

はじめに

あなたはリスクについてどう向き合いますか?

リスクがなければとリターンもない!という考えもありますよね。ハイリスクでハイリターンを狙うビジネスパーソンも少なくないはず。

今回ご紹介する言葉は私の友人であり、都心で税理士事務所を経営を行う私と同じ年の成功者からのメッセージです。

 

彼(以降はT氏)は高い志で、独立・起業した成功者の一人です。

T氏は多くの同業者が採用している報酬支払いを明確・明瞭化し、他社との差別化を図る仕組みづくりを完成させました。そしてその結果、見事に年商億超えを果たしたツワモノです。

彼もまた成功者として私にメッセージを授けてくれました。

 

 

危険はいつでもどこでも突然あらわれる

私には彼の他にもよく一緒に遊ぶ法律事務所経営者、海外をまたにかける商社ビジネスパーソンがいます。

私が経験のできない業界の知識をざっくばらんに語り合える仲間がいてくれて、本当に感謝しています。

いつも彼らの話を聞くととても勉強になるからです。

そして彼らとはビジネスシーンで知り合ったのではなく、社会人になってから偶然の出会いで、知り合ったので仕事抜きの付き合いをさせていただいています。

 

そんな彼らとは月1回程度のゴルフで遊びます(別にゴルフで知り合ったのではなく、よく遊んでいたので同じタイミングで始めた)。

その日もゴルフで遊び、解散した後に私とT氏は彼の車で帰宅する途中でした。

車が連休ラッシュに巻き込まれ、大渋滞の中トロトロと高速道路を走らせていました。

その時です。横の合流地点からものすごい勢いで煽られている軽自動車と煽っているワンボックスカーが私達の前に入り込んできました。

まるでテレビで見る危険運転の映像さながらでした。

私達はすぐに警察へ通報し、「眼の前で危険運転されている軽自動車がある。スマホで写真にも収めたし、ドライブレコーダーも搭載しているので、何かあればこれらの資料を証拠を提供します。もし事件になったり軽自動車の運転手から被害届がでれば惜しみなく協力いたします」と。

 

最終的にその2台は別ルートの方向へ進んだので結果がどうなったのかわかりません。警察からの問い合わせもその後なかったので、問題にはならなかったのでしょう。

 

君子なら危ぶないことに近づくな

彼は帰る道すがらこの言葉を言いました。

「君子危うきに近寄らず」

意味:教養があり徳がある者は、自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかないということ。

 

私がこの真意を問うと、

「ビジネスシーンや生活しているうえで大変残念なことだが俺たちが『常識』と思っていることを常識と思わない危険なヤツは存在する。常識では白いと思うものでも黒いと言う、世間では考えられないことを平然と、しかも当然のように言う輩だ。さっきのワンボックスの運転手もその類だろう。俺たちはその危険というリスクからどうやって身を守るのか、どうすれば接しなくて済むのかということを考える必要がある。その答えを突き詰めれば俺は危険に対して『まずは近寄らない、場合によっては逃げるということもしたほうが良い』と言いたいね。」

 

「俺は仕事上、節税対策や経費の見直し方策などをクライアントである経営者たちに伝授する。それは言いかえればリスクを最小限でクリアする方法ということだ。影谷はリスクについてどう思う?お前の性格なら問題にとことんこだわって解決するまで戦うタイプかな?(笑)でもその結果どうだった?結局何も生まないこともあったでしょ?」と。

 

当時の私は確かに彼の言う通り、問題を解決するまでとことん掘り下げるタイプの仕事をしていました。ドラクエならガンガン行こうぜですね。

仕事でクライアントやエンドユーザーからのクレームや意見が出るとその対策を熱心に考え、「ピンチはチャンス!」という熱血スポ根精神で、まるで修行で与えられた修行僧の試練のように取り組みました。

テレビでは時々「超クレーマーを大切にしたら上顧客になった」という絵に書いたような成功ストーリーを紹介されることがありますよね。

しかし私の経験上、こんなことはめったになく、レア中のレアなことだと思います。大抵は問題が処理しきれた時にはお互いの妥協点で決着し、その後に上顧客になったということはほとんどなかったと思います。

 

T氏は続けてこう言いいました。

「その危険(ここではクレームのこと)と向き合ってどのくらいの労力を割いた?その時間は?人手は?それをお金に換算してみろ。その危険にどれだけのお金が発生したことになるか。またその止まってしまった業務のせいで売り上げられなかった利益もプラスすれば、考えている以上の損害を被っていることになるんだぜ。俺は会計士だから稼ぐという思考よりもリスクを回避した分だけ計上できたお金が売上になったという考え方をする。結局同じお金だからな。」

「だからこその、君子危うきに近寄らずだ。」

 

この言葉を聞いた時、耳が痛かったです。クレーム処理や問題解決を積極的に管理責任者である自分が事務所スタッフよりも行っていたこと。その問題を解決するために費やした時間でもっと違うことにチャレンジできていたのだという点。

私は彼の言葉を胸に刻み、リスクへの対応策という思考力を学びました。

 

リスクを冒さないことのリスク

あと彼はこんなことも最後に付け加えました。

「さっきリスクから回避する思考力が大切と言ったが、また逆にリスクを冒さないことのリスクということもあるんだよ(笑)。これは影谷も仕事をしていたら何となく分かるだろ。リスクから逃げるあまり、そのリスクを伴う行動で得れなかった成果はまさにリスクだよね。さっき俺たちが危険運転をすぐに警察へ通報したよな。別に他人事だからほっとけばよかったかもしれない。でも煽られている運転手がパニックのあまり暴走して他の車へ二次災害を起こすかもしれない。そうすれば被害者である運転手が加害者になるリスクも有る。また二次災害でさらなる被害者が生まれるかもしれない。そのリスクを回避するために俺たちは警察への通報を行った。まさにリスクを冒さないことのリスクを回避したわけだな。」

 

正論すぎる彼の話は私の心を鷲掴みにしました。

リスクへの捉え方がとても前向きになったのを覚えています。

 

今回は「リスクに関する考え方」の思考力をお届けしました。

 

「黄金の知恵袋」

本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。

 

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執筆者【経歴】関西出身 ▶︎年商2億円の事務所経営経験(芸能関係/10年) ▶︎国内ポピュラーコンサート・イベント運営企画 業務に携わっています▶︎ Blog「黄金の知恵袋」 (最高月3万PV )運営 ▶︎ 元・超あがり症 ▶︎ ビジネスに関する税対策や経営実務が得意です ▶︎伝えたいこと:自分がビジネスマンとしてレベルアップしたときに経験した知恵と面倒な経営実務や財務処理、税の対策を中心に「経営で頑張る人」に悩みとその解決策をお伝えしています。▶︎メッセージ:このブログのビジネステクニックや思考力を実践して一流のビジネスパーソンを目指してください!