社員の意識を統一する方法
再春館製薬 西川正明
はじめに
こんにちは。影谷です。
あなたは会社で社員たちや同僚たちに意識を統一されることについて、考えたことがありますか?
私が経営を行っていたとき、短期ビジョン、中期ビジョン、長期ビジョンと分けて方針を示していた事がありました。
短期ビジョンは1年程度の目標。
中期ビジョンは2〜3年程度の目標。
長期ビジョンは3〜5年以上の目標・・・といった具合に。
しかし、これはうまくいかないのですよ(笑)。
絵に描いた餅状態で、「先の未来は今の行動から成り立っている!」と説明しても、なかなかスタッフたちからの賛同を得る事が出来ませんでしたね。
そしてうまいかないことがあると、その方針がそもそも本当に正しいのか・・・?と、トップである自分の考えまでぶれ出すこともありました。
経営者とは本当に大変です。
この記事をご覧のみなさま、心からご苦労様です。そのお気持ち、お察しします。
さて、本日は江守徹さんがナレーションしていてお馴染みの「ドモホルンリンクル」を製造・販売している「再春館製薬所」のトップ、西川正明さんからのビジネス思考力「社員の意識を統一する方法」について教わったことをお伝えします。
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
再春館製薬所・西川正明社長
再春館製薬所
昭和7年創業。人間が生来持っている自然治癒力・自己回復力を最大限に引き出すことを目指す製薬会社。生薬製剤「痛散湯(つうさんとう)」や筋力づくりのための食品「長白仙参(ちょうはくせんじん)」、美容化粧品「ドモホルンリンクル」が代表的な商品です。
西川正明
米国Le Lycee Francais de Los Angeles卒業。1993年3月 株式会社再春館製薬所に入社。2001年 取締役経営統括本部長、04年7月 代表取締役社長に就任。
再春館製薬所は九州・熊本に製造工場・本社機能を構えた地域に根ざした企業です。
西川正明社長はお母様から社長業を若くして引き継ぎ、現在の再春館製薬所を支えています。
ドモホルンリンクルの愛用者は26万人。年間230億円の売上があるそうです。
私の会社と再春館製薬所様とは芸能公演の協賛スポンサー企業としてご協力を賜ったことがありました。
その時に西川社長の人柄と再春館製薬所の理念に触れることが出来ました。
西川社長は働き方改革が叫ばれるずっと以前から「社員ファースト」の精神で、社員を大切にする取り組みを再春館製薬所は行っていたとお聞きしていました。
特に再春館製薬所は女性が多い職場。扱う商品が女性向けということもあるし、通信販売の電話オペレーターが女性なので女性をいたわる働き方を推奨していたのです。

※商品の広告掲載ではありません。
意識統一はまず職場環境から
私が驚いたのは、全社員、主要ポスト、社長の含めて「ワンフロア」で仕事を行うということ。
またデスクも特定の決まったところが無く、好きなところに座って仕事を始めても良いという「壁無し職場」でした。
実際に皆さんが働く職場を見せて頂いたことがあるのですが、その広さ、従業員の多さ、そのおしゃれ感、すべてが驚きました。
こんな田舎で、こんな素敵なオフィスがあるか・・・と。 ※たいへん失礼ではありますが(笑)。
「毎日働く職場。家にいる時間より長いかもしれない職場の環境をまず変え、心地よく仕事をしてもらうことが大切。」
西川社長は言われました。
働く環境ってとても重要に思いませんか?・・・と。
机が汚いと仕事の力量が低くなる。オフィスに緑を入れると作業効率が上がった。
仕事場は無意識のうちに自分の第二の家になるのです。
働く場所とはそれぐらい家と同じくらい、馴染める環境で無いとダメなのだと思います。
また私はオフィスで上司から呼び出されて個室で指導を受けたなんて話はあまり好きではありません。日本の独特のルールなのか、陰湿じみていると思いませんか?
私は下から上まで全て本当の意味で「風通しの良い会社を作りたかった」。気軽にだれでも社長に話せる職場。だから壁を無くしました。
人が集まればストレスもたまる。でもそのストレスを一人で抱えることなく、社長へ直訴してくれてもいい。
大切なのは仕事は一人でやっているのものでは無く、皆でやっているという気持ちを肌で感じて欲しいということなのです。
そのために、本当に見た目から壁を無くしたのです。

意識を統一させるためのビジョンづくり
再春館製薬所のビジョンは「100年生き続ける会社」です。そしてそのためには自分たちがこの先どうありたいのかということを、従業員には常に考えてもらっています。
100年続けるためのビジョンを皆それぞれが考えるのです。
私たちは決して大きな会社になりたいわけではなく、お客様に末永くお付き合い頂ける会社でありたいと考え、行動しています。
100年続くためには確固たる経営基盤も必要です。売上をあげなければ、100年続かせることは出来ないでしょう。
お客様を満足させれる商品を提供する。それを皆で工夫しながら追求していくのです。
また社内表彰制度についてもこれまでは売上の数字中心で評価していましたが、今は「ありたい姿」に沿って考え、行動したことを評価する制度に進化させました。
働くスタッフが個々に考え、継続する会社にするため自ら行動する。
とても素晴らしい考えと感じました。
再春館製薬所は創業の際の成り立ちなどであらぬ風評被害を受けたことがあると社長からお聞きしたことがありました。
地方の一中小企業が全国区になったから、地元からの反発を招いたのかもしれません。
しかし、それは従業員たちの100年続く会社=自分たちの未来のために、たゆまぬ努力を続けた証でしょう。
それを非難する権利は誰にもありません。
再春館製薬所はこの理念でますますの発展されると思います。
私も100年続くような事業づくりを行いたいと思います。

本日は社員の意識を統一する方法=100年続く会社になるための職場作りの方法をお伝えしました。
『黄金の智恵袋』
本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。
記事:起業・開業・経営で必要な二本柱 についてご紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。