芸能界で働くタレント・アイドル・芸人の経費の扱いについて

芸能界で働くタレント・アイドル・芸人の経費の扱いについて

お悩みの人
芸能界で活躍することを目指してタレント活動をしています。マネジメント会社には所属していますが、個人事業主のようにな業務提携という扱いです。いくらかの活動所得もあるので確定申告もしなければなりませんが、経費ってどのように考えていけばいいでしょうか?

はじめに

こんにちは。影谷(かげたに)です。

タレント業務をしている人にとって扱いに悩むのがこの「経費の処理」です。

活動範囲がマルチであると「え?こんなものを経費で落とそうとしているの?」というような判断に悩む事例が多々あります。

飲食業やサービス業などのように明確に決まった「モノ・サービスを売る」という職業でないということと、職業がレアだということもあり、その経費の取り扱いについて税務署と揉めることはあるでしょう。

タレントという職業は幅広い事業展開(タレント活動)、豊富な知識(芸能専門スキル)、円滑な接待(関係者へのよいしょ)が求められ、業務に関する支出なのか、私的な流用なのか、その扱いが曖昧になることもしばしばです。

今回は芸能界の片隅に足を突っ込んでいる者として、「芸能界で活躍したいタレント(芸人、アイドルなども含む)さんに向けた経費の考え方」についてお伝えしたと思います。

本記事の内容

✔ 芸能人の経費の扱い方

✔ タレント経費の具体例

 

記事の信頼性

 

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。

現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。

特に対面営業と経理実務、税に関することを追求することが好きです。

経費の考え方

タレント活動をされている方ならもう十分にわかっていると思いますが、芸能界で働くということは「個人」で事業を行うということです。

テレビで活躍しているタレントさんや有名な俳優さん、芸人さんをみても、そのほとんどが「個人事業主」として仕事をしています。

「え?大きなマネジメント会社に所属しているならそこが給料を支払ってくれるんじゃないの?」と考えがちですが、正確に言うと違います。

大きな芸能会社、例えばホリプロ、オスカー、吉本興業など、日本には大小あわせて約3,000社の会社がありますが、そのどれもがあくまで「マネジメントだけを行う」という契約です。

もしあなたが、タレントとして活躍し、所属している会社からお金をもらうことになったとします。

そのお金はあくまで「業務に対するクライアントからの報酬」を受け取っているのです。

マネジメント会社はその報酬からマネジメント料(仲介料や手数料など)を差し引いてあなたに支払っているにすぎません。

所属しているマネジメント会社はあくまであなたと個人契約をしているだけなのです。

経費処理や税金申告は所属会社がやってくれると思われがちですが、それは大きな間違い。それは会社があなたを社員としているわけではないからです。

なので、タレントとして活動していきたいのなら「個人事業主」として税務署へ開業届を提出し、毎年の確定申告に備える必要があります。

影谷トモ
個人事業主ということは、あなたがタレント活動の代表者ということになります。ということは、経費計上だけでなく、個人事業主が収めなければならない税金①所得税、②住民税、③事業税、④消費税の4つを税務署へ支払わなければなりません。最近の事例で一番わかりやすい例は「チュートリアル・徳井さんの脱税事件」ですね。あれだけの売れっ子でも個人事業主として税金の申告は必ずしなければならないということです。タレント稼業は「人気商売」。こんな不祥事を起こせば一発で沈みます。徳井さんは「板東英二・脱税事件」を知らなかったのでしょうか。

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タレント経費の具体例

では経費の具体的な事例を考えてみます。

税法では経費の科目が明確に定められているわけではないので、もし税務調査が入ったときに調査官を納得させられる客観的な事実と説明があれば、問題ありません。

1.飲食代

まず、接待交際費。

交際費はタレント活動をしているとかなりの支出が見込まれます。

関係先、出演先プロデューサー、作家、後輩など、その支払機会は多々あると思います。

私も仕事で一緒になると奢ってもらうより払う方が多かったので、この経費が馬鹿になりませんでした。

当然仕事関係で使用している費用なので経費で落ちます。

人脈を広げてなんぼの芸能界において、ここへの支出をケチると仕事の幅も狭くなるので、投資と思って積極的に支出する方が良いかもしれませんね。

影谷トモ
地元の友達や家族との食事会など、業務に関係のない飲食費は私用扱いですので、経費にできませんから気をつけましょう

2.衣装代

衣装代は業務として使用するものなので経費で落とせます。ただし、注意が必要。

よくテレビでもタレントさんが出演時に着ていた貸衣装をそのまま買い取って「私服」にするというパターンがあります。

そうなると、経費としての計上はできません。

駆け出しのころのアイドルさん、タレントさんは衣装と私服を混同しがちですが、それだと経費として認められない場合がありますので、仕事用の衣装は分けて保管するとか、衣装購入時の領収だけでなく、私服の領収書も区別して保管しておくと後々の説明に困りませんので、衣装を経費に落としたいなら念の為にそれぐらい徹底しておくことをおすすめします。

影谷トモ
私の知り合いの若手漫才師さんは、「舞台衣装のスーツを絶対プライベートで着ない。」と徹底していました。あと衣装を後輩にあげるとそれは経費で落とせなくなる場合もありますから注意しましょう

3.美容関係

美容関係は判断が難しいところです。

髪のカット、エステ、化粧品、歯医者でのホワイトニング…、

芸能人としては見た目を美しく&清潔に保つことが必須と言えますが、一般の人でもやっていることですので経費としてはみなせないでしょう。

例えば、仕事で役作りのために白塗りのドーランを買ったとか、ドラマがあってそのために髪の毛を染めたとかなら経費として扱えるかもしれませんね。

影谷トモ
板東英二さんの脱税事件では坂東さんが薄毛対策のために行っていた植毛を経費計上し、そこから脱税が発覚しました。坂東さんの発言で「タレント生活を約20年、ずっと植毛をやっていた。カツラが経費で落ちるとは聞いていたが、(植毛は)美容整形と同じ(経費にならない)と初めて知った」と言われたことが当時話題を呼びましたね

4.ジム代

ジムでのトレーニング、ヨガ教室など、芸能界で活躍するには美容とともに健康管理や体力づくり、美しいプロポーションを保つことは大前提でしょう。

しかしこれも美容代と一緒で経費で落とせるかは微妙なところです。

キチンと業務の一環だと説明できるのであれば経費で落とせる場合もありますから、そこは税理士さんに相談するなどして対策を考えてもいいかもしれません。

5.取材費・研究費として

最後は取材費・研究費(研修費)です。

意外かもしれませんがこの取材費・研究費名目で行うことは経費で落とせます。

たとえば俳優さんや演奏家さんは、勉強のために舞台やコンサートを観劇・鑑賞されることが多いと思います。

個人事業主の場合、もちろんそれらのチケット代は経費として落ちます。

また、取材とか資料集めのために支払ったお金も経費となります。

役作りのためにテーマパークへ行ったとか、漫画のネタにするためにモデルガンを購入したとか、趣味の範囲かもしれないそのグレーゾーンですら、ちゃんとした業務に対する根拠となるので経費扱いできると考えて良いでしょう。

あと先程述べた「衣裳費は経費として公私を分けなくてはならない」と言いましたが、テレビや舞台で着るだけでなく、ファッションの仕事があれば、資料として認められる可能性が高まりますので、そのような仕事を進んですることも良いかもしれませんね。

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おわりに

いかがでしたでしょうか。

経費の扱いにラインがあるようで無いのがタレント業としての性質です。

経費の判断に困ったら税理士さんや会計士さんに相談するのが良いでしょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

影谷(かげたに)

執筆者【経歴】関西出身 ▶︎年商2億円の事務所経営経験(芸能関係/10年) ▶︎国内ポピュラーコンサート・イベント運営企画 業務に携わっています▶︎ Blog「黄金の知恵袋」 (最高月3万PV )運営 ▶︎ 元・超あがり症 ▶︎ ビジネスに関する税対策や経営実務が得意です ▶︎伝えたいこと:自分がビジネスマンとしてレベルアップしたときに経験した知恵と面倒な経営実務や財務処理、税の対策を中心に「経営で頑張る人」に悩みとその解決策をお伝えしています。▶︎メッセージ:このブログのビジネステクニックや思考力を実践して一流のビジネスパーソンを目指してください!