起業・経営に必要な税の豆 知識 その2

起業・経営に必要な税の豆知識 その2

はじめに

こんにちは。影谷です。

先日に「起業・経営に必要な税の豆知識その1」をお届けしました。

本日はその第二弾として、「起業・経営に必要な税の豆知識その2」をお伝えしたいと思います。

経営において必ずぶち当たる壁についてのご紹介です。

事業を経営していく中で、個人事業主として経営するか、又は法人として経営するかについて、一度は悩むところだと思います。

一般的には、法人の方が事業を行う上で得意先や仕入れ先などからの信頼を得やすいと言えますし、銀行からの融資などの際にも、通常は法人である方が融資を受けやすいと言われています。

今回は、税金の面から、法人化することのメリット・デメリットについて、ご説明いたします。

記事の信頼性

 

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。

現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。

特に対面営業と経理実務に関することを追求することが好きです。

法人化のメリット・デメリットについて

法人化のメリット

①法人税と所得税の税率の違いによるメリット

個人事業主にかかる税金(所得税・住民税・事業税)の税率ですが、所得が大きくなるにつれ税率がどんどん上がっていき(累進課税)、所得が1,800万円をこえるような場合には限界実効税率(所得が1円増加した時に何円税金がかかるのかを率であらわしたもの)は52.5%程度となります。

一方で、法人にかかる税金(法人税・住民税・事業税)の税率ですが、所得が800万円までの限界実効税率は27%程度であり、所得が800万円を超える場合の限界実効税率は40%であり、それ以上は税率が上がる事はありません。

よって、個人事業主の場合で所得金額が大きい場合には法人化した方が節税メリットを得られますが、そうでない税率面で考えた場合には個人事業の方が有利な場合も多いと言えます。

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

(注) 例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
 700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

※ 平成25年から令和19年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。

 

②法人化により代表者に会社から給与を受けることによるメリット

法人化により代表者が会社から給与(役員報酬)をもらうようになりますので、その分は会社としては経費になり、その分会社の利益は減ることになります。

今までは全て個人事業主の所得であったものが、社長の給与と法人の利益といった具合に利益が分散されますので、利益が大きい場合にはトータルで考えて税率面で有利になることが多くなります。

※給与をもらう場合には、給与所得控除という特典があり、通常の事業の所得に比べ、税金面で優遇されています。

 

下記に個人事業主の場合と法人化の場合のケースの計算例を3パターンで表記しました。

対比で見るとわかりやすいので、ご確認ください。

 

※所得控除は基礎控除のみと仮定

 

③消費税のメリット

法人化した場合、資本金が1,000万円未満の会社の場合は原則最初の2年間は消費税の納税義務が免除されます(※最初の1年間の場合もあり)。

課税売上高が1,000万円を超えると消費税の納税義務が生じますので、そのような会社の場合には法人設立後2年間だけですが、消費税の納税が免除されるので、その分資金を確保することができると言えます。

これは個人事業主の場合も同じで、課税売上高が1,000万円を超えるような場合であっても開業後最初の2年間は消費税の義務がありません。

よってこれから起業するような方は、最初の2年間は個人事業主で始めて、消費税の課税事業者になる3年目に法人すれば、また2年間消費税が免除されますので、合計で4年間の消費税の納税が免除されることになります。

 

④その他の税金面のメリット

・退職金の支給

個人事業主の場合は、自身や同一生計の親族に退職金を支払うことができませんが、法人では退職金を支払うことが可能になります。

現時点の税制では、退職金は税務上で非常に優遇されていますので、税金面で有利になります。

 

・繰越欠損金

個人事業者の場合は、青色申告の場合であっても繰越損失は3年間しか引き継げませんが、法人の場合は9年間繰り越すことができます。

 

・生命保険

法人で加入する場合には、一定の保険料が経費として認められます(個人の場合は生命保険料控除があるだけです)。

生命保険の加入で効果的な節税をしつつ、退職資金を確保していくことが可能となります。

 

・地代家賃

社長名義の事業所などを法人に賃貸する事で、法人から地代家賃を受け取ることができるようなります。

個人事業者の場合は、自分で地代家賃を経費として払うことはできません。

 

法人化のデメリット

次に法人化のデメリットについてご説明します。

何事にも一長一短があるように、メリットの多く見受けられそうな法人化でも場合によっては不利になることもあります。

 

①青色申告特別控除

個人事業者の場合は最大65万円の特別控除(所得から控除できる)ができるのですが、法人の場合はそのような制度はありません。

 

②法人住民税(県民税・市民税)の均等割課税

法人の場合には、赤字であっても毎年70,000円(都市によって違います。東京都、大阪府の場合で資本金1,000万円以下の会社の場合)の法人住民税を支払う義務があります。

 

③社会保険、労働保険の負担

法人化すると、社会保険と労働保険の加入が強制になりますので、役員、従業員の社会保険料の半額、労働保険料の一部を負担する必要があります。

・社会保険(厚生年金、健康保険)の加入が必要となる事業所
  労働者5人以上 労働者5人未満
法人 強制適用 強制適用
以下を除く個人事業主 強制適用 任意適用
個人事業主(農業、漁業、一部のサービス業) 任意適用 任意適用

 

・労働保険(労災保険・雇用保険)の加入が必要となる事業所
     
法人 強制適用 強制適用
以下を除く個人事業主 強制適用 任意適用
個人事業主(農業、漁業、一部のサービス業) 強制適用 任意適用

 

上記の法人化メリット・デメリットを総合的に考慮して、法人化か個人事業主の比較を行うようにしましょう。

 

いかがでしたでしょうか。

本日は起業・経営のために必要な税の豆知識その2「法人化のメリット・デメリット」をお伝えさせていただきました。

法人化のタイミング、個人事業主としての方向性、いろいろ検討するタイミングが必要です。

そしてそのためにも経営のパートナー「顧問税理士」に相談することは、経営を行ううえでとても重要です。

過去の記事で顧問税理士の必要性をお伝えしておりますので、ご参考にしてください。

 

「黄金の知恵袋」

本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。

続けて読みたい↓

起業・経営に必要な税の豆知識 その1

 

 

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執筆者【経歴】関西出身 ▶︎年商2億円の事務所経営経験(芸能関係/10年) ▶︎国内ポピュラーコンサート・イベント運営企画 業務に携わっています▶︎ Blog「黄金の知恵袋」 (最高月3万PV )運営 ▶︎ 元・超あがり症 ▶︎ ビジネスに関する税対策や経営実務が得意です ▶︎伝えたいこと:自分がビジネスマンとしてレベルアップしたときに経験した知恵と面倒な経営実務や財務処理、税の対策を中心に「経営で頑張る人」に悩みとその解決策をお伝えしています。▶︎メッセージ:このブログのビジネステクニックや思考力を実践して一流のビジネスパーソンを目指してください!