■目次
経営者の心得8か条
はじめに
こんにちは。影谷です。
あなたは経営において大切にしていることはありますか?
その規模が大きい小さい関係なく、経営を志す者はその信念を持ち合わせていると思います。
信念は経営者自身が普段から心がける「心得」として、言動にでることでしょう。
実務的な心得から、パッション的な心得まで、100人の経営者がいれば100通りの心得があると思います。
本日は私が2億円の年商を売り上げていた事務所を経営していた時に感じたり、学んだり、信念としていた、経営における8か条を影谷流として、お伝えしたいと思います。
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
経営初心者
お恥ずかし話ですが、私は大学を卒業してから6年程度の月日で、自分がまさか経営者になるとは微塵も考えておりませんでした。
過去の記事でもご紹介しておりますように、私は前任の経営者が別会社へ出向(転職)することが決まり、半強制的に支社の経営を行うようになったのが、経営に携わることのきっかけでした。
貴方のように「起業して夢を掴む!」という高い志でスタートしていないことが、皆さんとは違うところだと思います。
しかし半強制的でも、独立採算型の支社を運営することになって、今となっては本当に良い経験をさせていただいたと感じています。
最終的に2億円というマネジメントを行えるようになりはしましたが、その道のりは本当に辛いものがありました。
経営者となるということは、それだけ社会への責任を果たさなければならないということ。
ただ単純に売上を伸ばすということだけではありません。
経営を行うということは、人材を育成し給与を払う、社会へ自分たちの商材を届ける、税金を払う、取引業者との信頼関係を築く・・・。数多くの社会的義務が発生します。
「経営初心者だから知らなかった」「20代だからわかりっこない」なんて事は通用しません。待ったなしで時間は刻一刻と流れます。
それぐらい社会は厳しいと私は感じました。
私の経営は行き当りばったりのことが多く、「つまずいては人に聞く」「壁にぶち当たっては学ぶ」というような、体当たり方法で挑んでいました。
正直、今思えば「もっとうまくやれたはず」と回顧することが多々あります。
全部自分でやらなきゃ気がすまないタチで、抱え込んだ業務は数しれず。
だから300日勤務の12〜15時間くらい毎日働いていたのだと思います。
まさに「貧乏暇なし」とはこのことでしたね(笑)。2億稼いでも自分の手取りは350万くらいでしたから。
だからこそ、あなたには私のような失敗をして欲しくない。
過去の記事にも書いていますが、「人に任せられる業務があるなら潔くスパッと任せれば良い」と私は考えます。
餅は餅屋。ぜひこのことも頭に入れておいてください。
餅は餅屋。経営実務は士業さんに任せよう
影谷流・経営の心得8か条
ではさっそく私の経営に対する心得をご紹介したいと思います。
1.熱意
なにより大切な心得は、経営かける「熱意」でしょう。これがないと始まりません。社員やスタッフはあなたの背中を見ています。その背中に情熱がなければ誰もついてきません。経営者には、会社の発展のために「命を懸けるほどの思い」というものが必要。大企業、個人事業主、その規模や大きさなど関係なく、その熱意と情熱を持った人間が必要です。
その人間が先導し、仲間を引っ張ってくれる存在にならないとその組織は成り立っていくはずがないのです。

2.餅は餅屋
先ほども少し触れましたが、「専門スキルをもった人間に業務を任せよう」ということです。
私が経営をスタートさせたとき、全ての業務を一人でこなそうと奮闘しました。外回り、企画書作成、市場調査、宣材PR資料作成、財務、決算書作成、人材育成、採用、事務所掃除・・・・。
経営者が何でもするということは至極当然のことなんだと思います。私ももちろんのことながらその経営に関する全てのことを実行したと思います。
お金が無かったので、やれることは自分でやってやろう精神でした。
しかし、これがそもそもの間違いだったと今では後悔しています。
売上を伸ばすための行動以外にも注力せねばならず、本業に集中できない日々が続きました。そしてその負担は日に日に蓄積され、重くのしかかりました。
自分だけのことで言えば過労で何度か倒れました。ストレスで潰瘍も出来ました。
そればかりか事務所スタッフの業務比重も多くなり、一人また一人とストレスや不調でリタイヤしていきました。
せっかく育てた人材戦力が、自分のマネジメントミスで失うことの絶望感。本当に辛かったです。
それよりも自分と同じ夢を抱いてくれて、共に歩んだその若い希望を潰してしまったことが何よりも苦しかった。
何度も経営を放り出そうと思ったことか。
そんな時、苦しんでいた自分をみて一人の経営者が私に助言をしてくれました。
「そんなに忙しいなら対価を払ってでも人に任せた方が良い」
そこから、渋々でしたが日々の財務処理、会計処理は税理士へ、チラシ作成はデザイン会社、市場調査はコンサルへなど、各方面のプロへ任せていったのです。
そしてそれが大当たり。結果その仕事の精度は格段に上がり、私の業務は大幅に軽減されました。
こんなことなら初めから変なこだわりを持たずに、「餅は餅屋」で頼めば良かったと後悔したことを覚えています。
餅は餅屋。経営実務は士業さんに任せよう

3.ブレない言動(未来への展望に向かって)
経営者の行動には一貫性が必要です。
そしてその行動の行き着く先は働く皆が目指す「未来への目的地」です。
そのためには経営者は全ての言動に「一貫性」がなければならないのです。
この一貫性が設定されていれば、経営者も実は楽なのです。
スタッフAに指導したことがスタッフBに指導したことと違った・・・。こんなことになると当然社内から不信感が出ます。
そのためにも、経営者は、この会社はなんのためにあるのか、どのような心構えで仕事に取り組んでいくのかということ、そして最終目標、未来への展望を明確にする必要があります。
指標が決まれば、共に戦ってくれるスタッフはあなたの大きな味方になってくれるはずです。

4.覚悟
覚悟は経営において必須です。
この覚悟がないと誰が責任を取るのか、誰が最後まで戦うのかというイメージができなくなります。
覚悟を持った経営者の信念は絶大です。
「最期は会社と共に死ぬ覚悟」ということは大げさかもしれませんが、実際そのように言う経営者は私のまわりにたくさんいます。
そしてそういう経営者の元には優秀な人材が揃っているのも確かです。
それはもちろん、経営者が最後まで面倒を見てくれ、安心して働ける環境があるからでしょう。
覚悟をもった仕事を心がければ、自ずと道は開けます。

5.数字を管理
数字の管理を徹底的に細かく、社員の誰よりも詳しく考えましょう。
経営者なら当たり前のことなのですが、経理や数字を管理する営業などがいると、意外と経営者が他スタッフに任せきりになって売上を管理できていない時があります。
私の知り合いで「運営は若いスタッフで任せている。自分は週に2度くらい様子を見に行けば良いんだよ」と言っていた経営者がいたのですが、あるとき内部告白で事務所内がめちゃくちゃになっているということがわかりました。
「そんなこと当たり前じゃない!」という声が聞こえてきそうですが、経営が順調に軌道に乗ると案外陥りやすい落とし穴です。
経営の数字を管理できてこその経営者。数字の管理はお忘れ無く。

6.仲間とのリスク共有
仲間と呼べるのは同じ会社で働く部下やスタッフ、従業員たち。
彼らを真の仲間と呼べる存在にするためにも、リスク共有は絶対しましょう。
私の経験でお話ししますと、経営をスタートしたとき、スタッフ達に自分の不安を明かすことは一切ありませんでした。
弱い自分をさらけ出すとなめられる気がしたのです。常に強い経営者でありたいと自分を暗示にかけ、日頃から厳しい姿勢で臨んでいました。
しかしぜんぜん体育会系ではない私がそもそも、強い自分を演じることなどできないのです。
強い経営者という仮面が続けれなくなり、あることがきっかけで私はスタッフの前で「助けて欲しい!」と涙ながらに訴えたことがありました。
経営に行き詰まり、どう展開して良いのかわからなくなったのです。
そんなとき、スタッフたちは「もっと早く言ってくれれば良かったのに!」と弱い経営者である自分を受け入れてくれ、問題解決のために皆で相談してクリアできるように工夫してくれたのです。
その時の感動は今でも忘れません。非難されると思っていたのに「これなら私でもやれる!」「あれだったら僕に任せてください!」と次々に上がる声に今までの自分を叱りつけていました。
強い経営者を装っていたのではなく、同じ職場で働くスタッフのことを心から信じていなかったから弱い自分を見せなかったのだと気付きました。
仲間とのリスク共有は自分をカミングアウトする機会でもあります。

7.優秀な社員はどんどん出世と登用を行う(年齢に関係なく)
優秀な経営者でも耳にしたことがあるのが「自分が全てのイニシアチブを握るために、自分以上の能力を持った部下を雇わない」というものがあります。
そんなこと言うやつが本当にいるのか?、と思うかもしれませんが実際に私の知り合い経営者はこの考えを持っています。
これも一つのマネジメントなので、私がとやかく言うことではありませんが、やはりその考えでは到達できる目標地点は低いでしょう。
優秀な社員ほどどんどん登用せよ!は戦国時代から行われていることです。
織田信長、豊臣秀吉・・・近代では経営の神様「松下幸之助」もそう言っていました。
またホンダの創設者・本田宗一郎は藤沢武夫を右腕に、世界のホンダへ押し上げました。
優秀な人材が集まる会社はその存在を思う存分発揮できるフィールドを兼ね備えた会社なのです。
経営者のあなたは、優秀な人材に嫉妬すること無く、どんどん仕事を与えてあげるべきなのです。それが会社に与えられた社会への貢献義務でもあると思います。

8.経営者としてのマネジメント力をみせる
そして8つめは自分の力量、すなわち経営者力をスタッフへ見せる事です。
経営者は誰にでも務まるものではありません。
経営を志した瞬間から「働く」という意義を180度回転させ、他の人間より2歩も3歩も上に登っているのです。
よく巷では「うちの社長が××でどうしようも無いわ〜」とか、「経営者のくせに■■もわかってないのよ〜」とかいうサラリーマンがいます。
はっきり言って、そんなこと言える立場ではないのです。
だったらあなたやってみれば?と言いたい。
その覚悟も無いくせに文句言えるの? それって自分が無力だって言っているのと同じでは? と言いたくなります。
何度も言うようですが、経営者は並々ならぬ「覚悟」を持って経営しています。
それは自分だけでなく、従業員、お客様、社会・・・いろいろな要素のために会社を運営しているのです。
経営者の夢は同じ会社で働く人、全ての夢でもあります。
それを理解せず、「経営者がなってない」、などの批判はしてはならいのです。
そして、更に言いたいのは、そんな従業員の愚痴がでてしまうということは、あなたの「経営者として力」が弱まっているという証拠です。
ポジティブな批判ならまだしも、ネガティブな批判が出ているようであれば、それは要注意。
経営者として背中がくすんでいるのかもしれません。
もう一度言います。
経営は誰にでも出来ることではありません。
「覚悟」持てた選ばれた人間にしか経営は出来ないのです。
従業員にはその意味をはっきりと理解してもらえるように、経営者としての背中を磨くことが必要です。

いかがでしたでしょうか。
本日は経営者の心得をご紹介させていただきました。
自分もまだまだ修行中ですので、これが全ての答えではありませんが、参考になるものがあればご活用ください。
「黄金の智恵袋」
本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。