故郷の偉人に学べ
全国龍馬社中会長・橋本 邦健(龍馬会 会長)
はじめに
こんにちは。影谷です。
あなたは歴史上の偉人で好きな人物はいますか?
私は歴史小説や歴史テレビを見ることが好きで、NHKの歴史ヒストリアはずっと欠かさず見ています。
ある社長さんから「歴史の偉人から経営学を学ぶことが多い」と聞いたことがあって、もともと日本の歴史は好きだったのですが、そのお話を聞いてからは、より一層見ることが多くなりました。
ちなにみ好きな偉人は「石田三成」です。※ベタかも知れませんが、お許しください。
また歴史も近代歴史も好きで、明治〜昭和にかけての時代もよく調べたりしました。
本日は全国龍馬会社中の会長・橋本邦健からの教えてもらった「歴史から学ぶビジネス思考力」をお届けしたいと思います。
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
坂本龍馬
日本人なら誰でもが知っている「坂本龍馬」。
近代日本の礎を築き、明治という日本の夜明けに導いた偉人です。
一介の浪士でありながらその働きは、国中の重要人物を動かし、薩長同盟、大政奉還、新政府綱領八策など、今の日本の兆しを灯してくれた人物で有名ですね。
ちなみに現代の上司にしたいランキングでは・・・
1位 織田信長 得票率 9.2%
2位 坂本龍馬 得票率 6.7%
2位 西郷隆盛 得票率 6.7%
4位 山本五十六 得票率 6.1%
5位 徳川家康 得票率 5.5%
6位 伊達政宗 得票率 3.7%
7位 勝 海舟 得票率 3.1%
7位 上杉謙信 得票率 3.1%
9位 吉田松陰 得票率 2.5%
9位 豊臣秀吉 得票率 2.5%
9位 石田三成 得票率 2.5%
と、必ずランキング3位内に入ります。
それぐらい、日本人の記憶に残る人物です。
以前ご紹介した記事で司馬遼太郎さんを取り上げましたが、私が司馬遼太郎記念館で購入した「竜馬がゆく」は今も人生のバイブルです。
また、これも以前取り上げた記事でご紹介した「井筒八ツ橋本舗の津田社長」は「僕も坂本龍馬が好きでね〜。思い立つと、ちょっと龍馬に会ってくるって言って、会社を抜け出して片道5時間かけて高知・桂浜まで行くねん」っておっしゃられていました。
成し遂げた偉業だけでなく、その人柄や佇まい、生き方に共鳴する人もたくさんいます。
会社を経営していく中で、龍馬の生き方は経営学においてとても学びの多い人物なのです。

全国龍馬社中会長・橋本 邦健
全国龍馬社中とはその名の通り、『全国にある龍馬会の総本山』です。
龍馬という人物に惹かれ、愛し、学びたいという方が各地で同好会のようなものを結成したのが発端だそうです。
そしてその数がすごい。なんと200団体超え!会員数は2万人を超えるそうです。日本のみならず、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパにも拠点が在るので、日本人だけでなく海外の方からも愛されるのが、龍馬の魅力なのでしょう。
この図をみれば、どれだけ組織としてすごいかもわかってもらえると思います
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さて、橋本さんとお会いさせていただいた時のエピソードです。
全国の龍馬社中をまとめ上げる豪傑・橋本さん。
龍馬を好きな人間って実は「自分だけの龍馬像」というものがあって、以外にまとまらないのです。
「自分はこう思う」、「きっとこうしたに違いない。」
坂本龍馬は歴史上の人物であるため、根拠の在るものもあれば、どうしても推測の粋を出ないものもあります。
皆が皆、自分の知識と愛を披露したい。教えてあげたい!と思うのですね。
私が龍馬会にお邪魔した時に、とある会員さんに龍馬の説明を一通り受けた時、「あ〜ほんとに龍馬が好きなんだなぁ〜」と感じていたら、横から「今の説明で少し訂正させて」と横やりが別会員から入り、さらにもう一人が「ちがう、ちがう」と参加しだして、大激論になりました。
はじめは私も「うん、うん」と笑顔で聞いておりましたが、途中から「なんか雲行きがやべぇ」と感じ、最終的に「わかりました!大丈夫です!そう見方もあるということですね!」と3人を止めに入る始末。
実際に、会員皆さんだけでなく、他の社中さんも切磋琢磨されているので、「龍馬愛」を語りだすとヒートアップしてまとめ切れないことも多々あるそうです。
その愛情を一心に受け止め、大きな胸で包み込むのが全国の社中をまとめ上げる会長・橋本邦健さんです。
個々の個性を否定することなく、その想いを尊重してあげるような方です。
故郷の偉人を学べ
その橋本さんからのエピソードをお聞きしました。
私が橋本さんのところへお邪魔した時にお話してくれました。
先日、東京に仕事でいったんだよ。先方との会食で銀座の小料理屋さんにね。そしたら若い板前さんが働いている。
「君、いくつかね?」と訪ねたら、「19歳」ですって言うんだ。高校を出てすぐに板前修業に入ったそうだ。
関心だな〜と思って、「君、出身は?」と聞いたら、なんと「高知です」っていうじゃないか。すごく嬉しくなっちゃってね!。追加でいろいろ頼んで、お酒も進んだよ。
そして、僕のことは言わずに「君の故郷の偉人、坂本龍馬を知っているかい?」と聞いたんだ。高知の誇り・坂本龍馬だよ。だれでも知ってるし、話も弾むと思ってね。
しかし、まさかの「あまり知らない」と返ってきた。「高校の時に歴史の授業で名前を知っているぐらいです。どんな人物で、どんなことをやったのか、正直わかりませんね(笑)。」と。
この時はすごくがっかりした。そしてとても悲しくなった。
だから僕は彼に彼にこう言ってやったんだ。
「君、夢はあるかい?」
そしたら彼は、「まだ見習い中ですが、私もいずれ店を構えれるような立派な板前になりたいと思っています。」と言ってきた。
僕は深くうなずいて、こう言った。※ここから土佐弁でお話くださいましたが、うまく表記できませんので、標準語で記載します。ご了承ください。
「坂本龍馬という人は一介の浪士に過ぎなかった男だったが、その持ち合わせた人柄と努力で人を結び、自分の夢も手掛けた。日本の礎をつくった男だよ。この男に惚れて今でも龍馬を見習った生き方を志す人は多い。実際、成功している経営者たちは龍馬から学んだ経営術を駆使している。あの孫正義さんもそうだね。
君の夢は板前になってお店を持ちたいと言ったね。君は高知出身というだけで龍馬を愛する人からとても可愛がられるだろう。店を出したいと言えば、常連客として応援してくれるに違いない。」
「しかしな。故郷である高知の偉人・坂本龍馬を知らないということは、君がこれから追いたいとしている夢への援助者や協力者をすべて捨てることと同じなんだよ。龍馬を知らない高知人を誰も協力しないだろう。君にとっては知らないということだけかもしれないが、知らないというだけで故郷に泥を塗り、龍馬に泥を塗ったということと同じなんだよ。」
最初、笑顔で聞いていた彼はどんどん顔が引きつり、最後は泣き出しそうな顔だったそうです。
「高知には偉人が多い。坂本龍馬を初め、三菱財閥創始者の岩崎弥太郎、はじめてアメリカに行った男・ジョン万次郎、自由民権運動の板垣退助、内閣総理大臣・吉田茂、中岡慎太郎、武市瑞山、長宗我部元親・・・、君はもっと故郷の偉人から生き方を学ぶべきだよ」と言ってあげた。
店を出る時、深々と頭を下げて見送ってくれたよ。次回会うのが楽しみだよな。
故郷の偉人を見つめ直す。
歴史から学ぶことは多い。
本当にそう感じます。
あなたも故郷の歴史をもう一度学んでみませんか?
「黄金の知恵袋」
本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。
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