■目次
仕事は100点を目指さない
100%をめざすよりも、終わらせることが大切
システムエンジニア A氏50代男性
はじめに
こんにちは。影谷(かげたに)です。
本日は私が異業種交流会で知り合ったシステムエンジニアさん(50代男性)の成功するためのビジネス思考力です。
私はこの業種、プログラマーさんとかエンジニアさんとかSEさんとかという職種とはあまり縁ががなく、この手の人達とは業界が違いすぎてあまり知り合ってもビジネスまでのお付き合いになることはあまりありませんでした。
しかしこのエンジニアさんはアメリカと日本を股にかけて仕事をされ、奥さんがアメリカの方、お住まいもシアトルという国際派ビジネスパーソンでしたので、私たちの文化芸能舞台を披露する仕事に興味をもっていただき、頻繁にご来場いただいておりました。
打ち上げなどにもご参加頂いておりましたので、お酒の席ではとても楽しくさせていただいたことを覚えています。
そんなAさんですが、私の仕事で悩んでいたときにたくさんアドバイスをもらいました。
その一つに「仕事の完成度」について、本日はお話ししたいと思います。
こんなお悩みを解決します。
✔本記事の内容
✔ 日本の間違ったチームワーク
✔ スタートラインの大切さ
✔ 仕事は80%で十分
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求することが好きです。
日本の間違ったチームワーク主義
これは私も含めて指摘された会社の組織運営についてのお話。
Aさんはアメリカでの仕事が多いせいか、日本という会社組織の矛盾を頻繁に指摘していました。
——Aさん——
日本にはみんなでやろう精神というか、全体で逸脱しないでやろうというか、『個人の理由』を尊重しない雰囲気があるよね。繁忙期にみんなで残業を余儀なくされているときに、一人だけ「あ、今日は子どもの誕生日なので、僕は帰ります」とは言いづらい。
アメリカはお互いの事情を尊重し合う文化なので、「今日はお前の分を俺がやっとくから、次回、俺の時は頼むよ」なんて、いう理由が普通に通るんだよ。家族を尊重するというのかな。何のために仕事をしているかという理由がアメリカ人にははっきりわかっているんだと思う。
日本では、「子どもが熱を出したから、保育園に迎えに行く」のも仕方がないことなのに、申し訳なさそうに帰宅する人が多いように感じる。これってなんなのって感じるよ。
日本って国は全体主義で長時間職場にいるやつほど評価される。頑張っている風の姿勢が情を湧かせるからかな。もちろん一生懸命長時間働く人はそれだけ成果も上がるんだろうけど、職場に束縛される働き方や人生ってどうなの?って思う。
「みんなが残業するから」「上司が帰らないから」っていう会社の全体主義ってやつは「悪」でしかないよ。
日本の間違ったチームワーク主義というのかな。全体主義ってやつはアメリカ人からすると「人生を損した生き方」にしか見えない。

仕事はスタートが肝心。ラストスパートなんて非効率
——Aさん——
僕も日本人だけど、日本のクライアントやビジネスパートナーと仕事をしていてよく思うのは、「時間通りに間に合うようにラスト3日間は徹夜で完成させましたよ!」なんていうことを平気で言ってくる連中がいること。
これって本当にその仕事の精度に不安しか覚えない。
僕らは仕事のオファーがあると1回目の打ち合わせの前段階で8割の仕事を終了させて、ミーティング(商談)に望むんだよ。
よくクライアントから「え!もうそんなに仕上げてきてるの!?さすが**社さん!」と褒めてもらえるけど、僕らからすると当たり前。
ラフで仕上げた80%をこれからの打ち合わせで仕上げていく。
もう「企画はスタートした」というのはオファーがあったときにわかること。
第1回目の打ち合わせで「これからどうしましょ」じゃプロの仕事でもなんでもない。こんなことだから時間が足りなくなってラスト3日間で徹夜しました!なんてことが起こるの。
日本人は根性論が好きだからその徹夜3日間を評価しがち。そして不十分な事業はスタートしちゃうことになりかねない。
80%の仕事を仕上げてきて、それが無駄になることもないのか?ってクライアントから聞かれることもあるけど、それはまた別の話。私たちはそれぐらい本気で仕事をしているし、より100%の仕事をしたいからスタートダッシュをやっているだけ。たとえそれがクラッシュになっても、時間はまだ十分にあるし、その80%も必ず後から効いてくるから
まずは納期までに100%完成するという道筋を立てることが重要。10日間の納期で2日で80%仕上がっていれば気持ちも楽でしょ(笑)。

真のチームワークとは
——Aさん——
真のチームワークって何だろうって自分もよく考えるのよ。
日本のチームワークって全体的だけどその情がプラスに働くこともある。アメリカはマンパワーを尊重して最後にその力をガッチャンコ(合体)する合理的考えだけど、それが裏目に出ることもある。
実際どちらも良い面もあるけど、危ういことだってある。
でも本当に真のチームワークって、その80%の出来高を100%に仕上げていくときのチーム力なんじゃないかなって思う。
残りの20%の精度を上げることに長けている人っているじゃない。これも分業制的な考えかもしれないけど、企画立案が得意な人、それを具現化する人、その具現化を手配する人、それを仕上げる人、それを監督する人、それぞれがそれぞれの得意分野で力を発揮するのが「最高のチーム」に思うね。
影谷君のチームはマンパワーに頼りすぎているように見えるからもう少しチームとしての結束を高めた方が良いかもね。
私は当時事務所に8名のスタッフを抱えていました。
自分が忙しいことにアグラをかき、それぞれスタッフの単独プレーを承認していた時期があります。
しかしそれぞれが独自の動きで当社のカラーがバラバラになっていたように思います。もちろん業績も悪化。
それぞれの得意作業を活かしたチーム作りを心がけていれば、もっとオリジナリティある戦略が打てたのでは・・・。と思い起こします。

またAさんはこうも付け加えました。
仕事を100%で終えることなんて実は無理なんだよ(笑)。僕も20年この仕事をしているけど、100%と思った事なんて無い。
大切なのは100%やりきるということよりも、まず終わらせるという意識を持つこと。
終わらせなければ何も生まれないし、次が始まりもしない。
そのことを忘れないでね。
私が29歳の時に聞いたビジネス思考力です。
組織力の奥深さを知った瞬間でした。
「黄金の智恵袋」
本日もご覧いただき、ありがとうございました。