■目次
長所は「何でも負けず嫌いで」
/株式会社手塚プロダクション代表取締役社長 松谷孝征氏
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はじめに
こんにちは。影谷(かげたに)です。
ものごとの勝負事で「勝ち」にこだわる人っていますよね。
ちょっとした仲間内のゲームであったり、遊びであったり。
先日、私が数人の友人と飲み歩いた時に「ダーツ」をしようということになり、ダーツができる「スポッチャ」に行きました。
はじめはワイワイするだけと思っていたいのですが、一人の友人が突然のダーツ大会を宣言。
物を賭けるということではなかったのですが、「勝負事」になると俄然張り切るタイプの友人だったので、苦笑いながらも楽しませていただきました。
彼はサラリーマンですが、何事にも「勝ち」にこだわるタイプの体育会系の熱血派です。会社でも入社式で「成績は1位を狙う」と当初から宣言して、「とんでもないやつが来た」と会社で噂されるほどだったそうです。
しかしその彼は会社にとって「マイナス的なキャラ」という位置づけではありません。むしろ「プラス的キャラ」なようです。
物事で勝ちにこだわる人、いわゆる「負けず嫌い」がもたらす行動的思考を、本日は株式会社手塚プロダクション代表取締役社長・松谷孝征氏から聞いた、その「勝ち」についてのビジネス思考力とともにお伝えしたいともいます。

本日はこんなお悩みを解決します。
✔本記事の内容
✔ 負けず嫌いは短所?長所?
✔ 仕事も負けず嫌いで
✔ 経営者こそ、負けず嫌いで
✔記事の信頼性

この記事を書いている私は、過去に赤字経営だった事務所経営を黒字化し、年商2億円を売り上げていました。
現在も事業イベントプロデュースのビジネスに携わる傍ら、日本中の知識人から学んだ経営術を伝える当ブログを運営しています。
特に対面営業と経営実務に関することを追求するのが好きです。
株式会社手塚プロダクション代表取締役社長・松谷孝征
株式会社手塚プロダクション代表取締役社長。「漫画サンデー」(実業之日本社)で手塚治虫の担当編集者になったことが縁で、1973年、手塚プロダクションに入社し、手塚治虫のマネージャーになる。手塚作品のアニメのプロデュースを手がけながら、1989年、手塚治虫が亡くなるまでの16年間マネージャー役を務めた。1985年4月に同社社長に就任。手塚作品の著作権管理とアニメーション制作を行ないつつ、手塚治虫の遺志を継ぎ、アニメや漫画を世界に普及させるための活動を続けている。2017年11月、藍綬褒章を受章。2018年3月、第12回声優アワード特別賞を受賞。

「マンガの神様」と言われた手塚治虫さんのマネージャーを長年務めた方です。
大変な苦労人だということが、これだけでもわかります。
本当に気さくな方で、手塚治虫さんに常に寄り添い、60歳で亡くなるその病床まで一緒にいたそうです。
私が松谷社長と仕事でご一緒したのは2010年ぐらいだったでしょうか。私のような若者でも紳士的な対応で仕事していただきました。
大手TVキー局を巻き込んだ大きな仕事だったので、その時に色々とお話をさせていただいたことをよく覚えています。
松谷社長とお話すると、やはり出てくるのは「手塚治虫」武勇伝です。
「あの時はこんなことを言っていた」「こんな時はとんでもない行動で驚かせた」など。
手塚治虫さんとのエピソードは尽きませんでしたが、
中でも一番印象的だったのは「手塚治虫は本当に負けず嫌い」ということでした。
どんな漫画家よりもどんなアニメーターよりも常に自分がトップでいたいという気持ちが強い人だったようです。
ある時、私が松谷社長とお話していると「自分(影谷)は勝負事に弱い」という話になりました。
いつもここぞって時に臆するとうか、不安になるというか、事務所経営を担っていた自分が最後に判断する時に「迷い」のようなものを感じてしまうということを吐露したのです。
すると松谷社長はこう言いました。
「だったら何事も勝ちにこだわる仕事(経営)を行えば良いと思いますよ。」
勝ち負けが経営精神に関わるというのはどういうことだろう?と不思議に思いましたが、内容を聞いてとても勉強になったことを思い出します。

当時の私は手塚プロダクションという会社にとても興味がありました。
マンガの神様・手塚治虫という絶対的存在を失った手塚プロダクションが今もなお、なぜ瓦解せずに手塚作品を守り続け、未来へ創出しているのかというところです。
もちろん松谷社長の手腕がすごいということが大前提ではあるのでしょうが、ご子息の手塚眞氏、手塚るみ子氏がいる中で、手塚作品ブランドを今もなお守り続けられることってどういうことだろうと。
そうすると松谷社長はこう言いました。
「なんでも一番になってやるという負けず嫌いな気持ちがあればいい。これは手塚治虫の精神と言葉だけど、今となればよく分かる。」
手塚治虫さんは生前、このように語られています。
「僕だって、描くんだったら一位になりたいんです」
もうすでに「神様」と言われていた時代に、こんなこと言っていたのです。
新人漫画家が新しい作品を生み出してヒットさせるようなものなら、もう『嫉妬』がすごく、絶対負けない!とものすごい量のマンガを新たに書き出しました。
そこにはほかの漫画家へのライバル意識ももちろんだとおもいますが、単純にいいものを世に届けたい、「今」という時代に合ったものを描きたいという、“ピュアな創作意欲”があったのだそうです。
松谷社長もまたこの気持ちを大事にしているとおっしゃっておられました。
「他に絶対負けないというのは、外部に限ったことでなく、内部にも言えることです。他の社員に絶対負けない、誰よりも自分が常に上にいるという意識をするだけで、物事への向上心も上がるし、学ぶという姿勢も保てます。経営者としての判断に自信が持てなくなるということは、内部において経営者である自分よりも勝っている存在がいるということ。能力的や技術的には勝てなくても経営力は負けていないはず。その意識を持てばいいと思います。」
また松谷社長はもう一つ付け加えてくれました。
「経営者トップが負けず嫌いで頑張っていると、自然のそのチームはみんな負けず嫌いになる。そう、周りも感化されて熱くなるです。これは会社にとって良い潮流ですね」
経営の力は経営者の「負けず嫌い」で強くなる。
そんなマネジメント方を松谷社長は教えてくれました。
あなたも経営には「負けず嫌い」で取り組んでみては?

「黄金の智恵袋」
本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。
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